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2018年3月17日土曜日

(1180)  歴史の裏側を暴き出す - 『昭和史発掘』 / 松本清張スペシャル (3)

 
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(K0321)  〔目的〕と〔活動〕の整合性 /自治会長奮闘記(8) <地域の再構築>
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第3回 3月19日放送/3月21日再放送
  タイトル: 歴史の裏側を暴き出す - 『昭和史発掘』
 
Eテレで月曜日。再放送は水曜日、時間は、以下の通り。
  月曜日   午後 10:25~10:50

  ()水曜日 午前 05:30~05:55
        午後 00:00~00:25
 

【超簡単な説明】(【内容】は後述)

 膨大な未公開資料と綿密な取材によって、昭和初期の埋もれた事実を発掘した

 

『昭和史発掘』とはどのような本か。どのような意義をもつか。
 
 
  『昭和発掘』は、足かけ7年にわたり『週刊文春』に掲載されたノンフィクションであり、連載後半の約三年半を割いて書かれたのが二・二六事件である

  事件の30~40年後に掲載した。当時ではあまり行われていなかった「オーラルヒストリー」の方法を使った。百数十名の存命の関係者に直接インタビューを行った

  それまでは叛乱軍(襲撃した側)の資料に拠って書かれたものが多かったが、鎮圧した側の資料も見なければならないと資料を発掘した。未公開資料を使って、全く新しい視点を打ち出した

  清張は「わたしは自分の意見はあまり挿入していない。できるだけ客観性を失われないようにし、面白くないことを承知で資料をもって語らせるようにして、筆が恣意な叙述や『描写』にわたることを避けた」と述べている。しかし、史料の扱い方や並べ方によって、これまでは知られていなかった歴史の一断面が浮かび上がっていて、その点では当然、清張自身の視点が介在している

  「これから自分が書くのは、これまで世に出ているものとは全く違う二・二六事件の姿だ」という非常に大きな自負を松本清張は持っていた。「中橋基明中尉に焦点をあてると、二・二六の成功と挫折の分水嶺を究明することさえできるのである」。清張は、二・二六事件の最終目標が宮城占拠、つまり皇居を占拠することにあったという点に着目した

  清張の『昭和史発掘』によって、三島由紀夫の二・二六事件に対する認識が変わった可能性がある

  貞明皇后(昭和天皇の母)と昭和天皇の確執、あるいは秩父宮(昭和天皇の弟)と昭和天皇ないし貞明皇后の関係、ここに早々と目を付けた清張は鋭い

 

【目次】

(1)  独自のアプローチで迫った昭和史の謎

(2)  軍事クーデターだった二・二六事件

(3)  明治の再来としての昭和

(4)  直訴の頻発と政党政治の終焉

(5)  皇道派と統制派の対立

(6)  幻の宮城占拠計画

(7)  清張が三島の認識を変えた?

(8)  中橋貴明はなぜ挫折したのか

(9)  夜が明けるということ

(10)天皇の弟、秩父宮の存在

(11)貞明皇后と昭和天皇の確執
 

 

【『昭和史発掘』の内容】 Wikipediaより

文春文庫新装版(全9巻、2005年)による。

1巻 陸軍機密費問題、石田検事の怪死、朴烈大逆事件、芥川龍之介の死、北原二等卒の直訴

2巻 三・一五共産党検挙 、満洲某重大事件、佐分利公使の怪死、潤一郎と春夫、天理研究会事件

3巻 「桜会」の野望、五・一五事件、スパイ"M"の謀略

4巻 小林多喜二の死、京都大学の墓碑銘、天皇機関説、陸軍士官学校事件

5巻 二・二六事件:相沢事件、軍閥の暗闘、相沢公判

6巻 二・二六事件:北・西田と青年将校運動、安藤大尉と山口大尉、二月二十五日夜

7巻 二・二六事件:襲撃、諸子ノ行動、占拠と戒厳令

8巻 二・二六事件:奉勅命令、崩壊、特設軍法会議

9巻 二・二六事件:秘密審理、判決、終章

 

出典
原武史(2018/3)、松本清張スペシャル、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



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