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2016年7月28日木曜日

(582)  「“普通”の今を生きる」


こころの時代~宗教・人生~

 放映済み:7/24()
再放送予定:7/30() 13:00 – 14:00 Eテレ

  一部地域では高校野球を放送するために、放送をお休み、または放送時間を変更する場合があります


===== 概要 はじめ

愛知県岡崎市の金田亜可根さんは、がん患者やその家族を自宅に招き、手料理を振る舞いながら人々の不安や孤独と向き合う。普通の今を生きることで見つめる“いのち”とは。

金田亜可根さんは、がん患者やその家族に向けて自宅を開放し、旬の食材を使った手料理を味わいながら、不安や孤独を抱える人々と向き合っている。「当たり前の日常から、いのちを考える必要がある」と金田さんはいう。金田さんには、今ものしかかる死がある。生後間もない長男を突然失った孤独、なすすべなく病院で友人が亡くなったことへの戸惑い。「いのちとは何か」、自らに問いながら、“普通”の今を生きる金田さんのことば。

===== 概要 おわり


 

見出しは、私がつけた。

 

<食べる>

  食を共にする … 食を共にすることにより、人は同じになれる

食を共にすることにより、人は同じになれる。先生も同じものを食べて美味しいと言った。それだけのことで、同じ人間とは見えなかった医療者に、同じ人間としての安心感をもてる

  「おいしい」は肯定 … 「おいしいね」は、全てを肯定できている

「おいしいね」と言っている患者は、そこで全てを肯定できている。他の方法では時間がかかる。食はよい手立てである

  旬のものを食べる … 地元で採れている野菜を、時間をかけて煮込む

地元で採れている野菜を、時間をかけて煮込む。一番人気は煮物。旬のものは安い。レンコンは今安いので多くし、高いものは少しにしている

 

<患者会>

  病院は(病気を)治すところ … 亡くなろうとしている人の場ではない

友人が急逝した。病院は直すところだと、当たり前のことに気付いた。衝撃だった。病院は、亡くなっていく人のための場ではない。死は敗北なので、治療する場である。医療者は、亡くなっていく人にどうすればよいか、分からなかったのだろう。私も分からず、何もできなかった。治っていく人にはすることがある。亡くなっていく人に何ができるのか。病院で亡くなることは、こんなに多くの人々を苦しめているのがわかった

  医療情報ではない … 必要とされているのは、安心できる場所

「ホスピス研究会」を立ち上げ、最初、医療情報を集めた。しかし「ここは医療情報を取りに来るところではない」と気づいた。「ここは安心できるところなのだ」。シフトすることにして、「患者会を立ち上げる」と新聞に出していただいたら、3日で60本電話がかかってきた。受話器を置くと、すぐ電話がなった

  やらしていただく … 「やらしていただく」が無かったら、私は倒れていた

家族(両親・夫)のことは大変だけれど、患者会をしているのは、すごくありがたい。自分だけを見ていると、疲弊してしまう。患者さんたちが来てくれると、心がとけていく。他人のためだけでなく、自分の思いがある。やらしていただいてよかった。それが無かったら、私は倒れていた

 

<生まれて直ぐの子を亡くして>

  生まれてきた意味 … 生まれて直ぐ亡くなった子にも意味がある

この子が亡くなったことによって、色んなことを思って、今、色んなことをしている。この子が生まれてきたことに意味があると思えるようになった。それが救いになっている

  泣く … 私の悲しい気持ちを誰も受け止めてくれなかった

「お母さんが泣くと(亡くなったお子さんが)成仏できないよ」「そんなに泣いたら、体を壊すから」。私の悲しい気持ちを誰も受け止めてくれなかった

  悲しみを受け止める … 悲しみを一緒に受け止めてくれた本当の言葉

葬式の日に友人は私を抱いて、「あんた、ごめんな。お子さんが亡くなったと分かっていたのに、アイスクリーム食べて、笑ってしまった」。私は怒れなかった。嬉しかった。彼女は、私の悲しみを一緒に受け止めてくれていた。それまで、本当の言葉を私は聞いていなかった

  ふたをする … ふたの下には、ずっと悲しみが入ったまま

ふたをしないこと。「悲しんじゃダメ」と言われると、気持ちにふたがかぶさってしまう。そのふたの下に、ずっと悲しみが入ったままなのですね。聞いてもらえれば、ふたは開いて、そこから悲しみが出てくる

  話せる … 黙って聞いてくださること。ふたをしないこと

話せるということは、黙って聞いてくださること。ふたをしないこと

 

<名古屋芸術大学にて>

  人に向き合う … この人のことをくみ取るという気持ちをため込んでいくこと

この人のことをくみ取るという気持ちをため込んでいくことが、その人に向き合うことだから、わからなくてもいいから考え続ける。何故わからないかを考える

  生きる … 可能性は生きているからある

可能性は生きているからある
生きていなかったら可能性はゼロじゃないですか
命があるだけで、何も要らないね。
今を楽しむ。厭なこともあるかも知れないけれど、
こういう経験ができたのは、命があるから

  やさしくする、いやす … そこには上下がある。人は落ち着かない

やさしくしてあげる、やさしくしてもらう、いやす、いやされる。そこには上下がある。上下があるところでは人は落ち着かない。皆同じ平等な気持ちでないと、居心地がよくない

  ふんわりしたもの … 長い時間一緒に培ってきた人と人とのかかわりの中

私が求めているのは、直接的なものではない。長い時間一緒に培ってきた人と人とのかかわりの中で、なにかふんわりとした、わけのわからないものなのだけれど、何か感じたよね、ということをもう一回、人に感じてもらう

  普通であること … 普通ということに意思がある

(学生は)皆、(がん患者のことを)普通の人だと書くのですよ。普通ということに意思がある。当たり前にも、日常にも意思があるのです。がん患者さんたちが普通の人であること、あの方々が普通にしていることには、すごい努力をされているわけです。その努力されているというものを感じる学生が増えてくれば、命のこととか病のことを考える子が増えてくる

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